別の引き出しに一個だけしまってありました。
数年前ニューヨークへ行った時、映画「ユーガット メール」に出てくるカフェを訪ねようと思いました。
メグ・ライアンが まだ会ったことのない メール相手のトム・ハンクスを
ドキドキしながら待っていた あのカフェです。
地図を片手に歩き出したものの、どうもうまくたどり着けません。
(碁盤の目の街で分りやすいのに・・私って地図の読めない女だな・・)と、内心ブツブツ。
犬を連れてリンゴを食べつつ信号待ちしていた小柄な女性に 尋ねました。
「あ、そっちの方へ行くから連れてってあげる」
と、犬を呼んで歩き出しました。(何と犬はつながれずに跳ね回ってる)
「どこから来ました?」「京都です」
外国で「京都から来た」というのはすごくトクです。
「ああ、父と行ったことがあるわ。高野川べりの料亭に」
「そこ知ってます。もうないけど」
話すうち、この方のお父さんはうちの主人もよく知っている有名な方でした。
びっくり。
「あ、着いたわよ」
でもカフェそっちのけで、店の前のベンチに座って熱心にメールアドレスの交換をしたのでした。
その時の私は20数年ぶりに訪れたニューヨークが危ないのでは?と
それはもう戦々恐々でした。
当時行った主人が地下鉄の入口を出た途端、人が刺されて倒れたのを見た、なんて言ってたし。
「どこへ行きたいの?」と聞かれて、グリニッチ・ビレッジだけど 危ないんでしょう?
と言うと、「全然大丈夫よ」
「でも」とあれこれ言っていたら、
「ゼッタイに大丈夫だから!ニューヨークはきれいになったでしょう?だから、もう危なくないの!」と言われ、少し安心したものです。
彼女と別れて、入ったCafe Lalo。実際に映画に使われた店内ですが、あれは夜。
昼間の店は全然違う感じで、奥でしゃべってるのは(日本のように)おばさま達。
入口におみやげコーナーがあり、このマッチを買いました。Tシャツにもこの図柄。
パリ風なのかな?それも昔の。
なんだか不思議なテイストの店でした。