「ちりめん街道へ行きませんか?」 と旅友からのお誘いで、与謝野町加悦へ行きました。
連日の雨もおさまり、暑くなりました。
尾藤家住宅。
足利家からの文書も残る旧家で、縮緬の生糸商をし、
11代目の当主は鉄道、銀行などを作り、
町長も務めたとか。
シンプルな門口からは想像できないたくさんの部屋が続き、蔵は7つもあるそう。
今は夏のしつらいになっています。
調度ごと町に寄贈された家を、ボランティア(?)の方が整理され、
季節ごとに親方(?)衆やその他の方々がしつらいを替えておられるそう。
数十センチもある重い蔵の扉を開くのは大変な力仕事で三人がかり。
たくさんの建具を長い廊下を運ぶのも大変、と、
説明の方のお話には実感がこもっています。
蔵の箪笥の中に仕舞われていた、男性用の夏の長襦袢。
右は丹後のもので、左は小地谷縮みだとか。モダンなデザインで新品のようです。
20年前まではこの通りに軒並み機織りの音がしていたそう。
縮緬とは今の御細工物のようなちりちりの生地かと 私は思っていましたが、
地模様を織り出した生地のことだそうですね。
「振袖を着た人なら必ず袖を通したことのあるのが、ちりめん」。
(・・という説明でしたが、地模様を織り出した生地のことなら、「綸子=りんず」ではないかしら??)
その大半を加悦で織って京都へ運んでいたそうで
「とてもお金持ちの町だったんですよ」 と説明の方が言われるのが頷ける
落ち着いた、暮らしぶりの町でした。